卒業生からのメッセージ

'15 史学科(現:歴史学コース) Kさん

'15 史学科(現:歴史学コース) Kさん,新聞記者として就職

就職活動体験記

 就職活動を終えてから半年ほど経った今、「もう一度就活をやりたいですか」と聞かれると、それはもちろん、気の進む話ではありません。しかし、私にとっての就職活動は、率直に「楽しい」と思える時間でした。その最大の理由は、「自分に正直」な活動であったからだと考えています。

 私は記者を目指すにあたり、まずゼミの教授にその思いを伝えました。飲み会の席での突拍子もない私の発言を、教授は大変喜んでくださいました。そして、教授のご友人である現役新聞記者の方をご紹介いただき、その方のアドバイスを受けるように、とのご指示をくださったのです。何から手を付けてよいか、全く見当もつかなかった私でしたが、この一件を機に、目の前のもやもやが晴れた気がしました。そして何より、自分が目指す職業の大先輩にご指導いただけることは、大きな自信になりました。

 記者の方には、エントリーシートに対するアドバイスや私が書いた作文の添削に加え、何度も直接お会いして、実際にお話をする時間をとっていただきました。アルバイトに明け暮れ、平凡な大学生活をおくっていた私は、「誰かに話せるような、面白い経験などない」と思っていました。しかしこのお話の中で、「相手が自分に興味を抱いてくれるエピソード」がいくつもあることに気付きました。

 就活時期になると、「副部長」「副サークル長」が増える、という都市伝説があります(「部長」「サ長」のウソはバレる。ナンバー2ぐらいなら、という例のアレですね)。自分の経験談を偽ったり、脚色したりしたところで、発する言葉に一体どれほど実感がこもるでしょうか。自分では気づけなくとも、相手が「面白い!」と感じる経験は、誰しもが持っているはずです。私も面接の中で、こういったエピソードに話が及ぶと、面接官とのやりとりが不思議と弾んだものです。そして会話の弾んだ面接は、後日必ず通過のご連絡をいただくことができました。

 思い返せば4年前、千葉大の史学科を志望したのも、「自分に正直」な選択でした。志望理由はただ「歴史を学びたい」というだけ。「歴史じゃ飯は食えない」「文学部は就職に不利」と、当時友人には散々言われたものでしたが、私は史学科での毎日の中で記者を志し、就活を切り抜けました。

 日々を過ごす中で、「自分に正直」なだけでは許されないと、重々承知しています。しかしまた一方で、素直に自分の思いをぶつければ、それを受け止めてくれる人、買ってくれる人がいるものだと確信しています。私は、そういった方々の後押しなしでは、記者になるという夢をかなえることができなかったでしょう。

 私が「自分に正直」であれる環境を与えてくださった両親をはじめ、周囲の人達への感謝を忘れずに、精一杯記者生活をおくっていきます。このページを開いてくださったみなさんにも、就職活動中、苦しい時、挫けそうな時があるかと思います。そんな時こそ「自分に正直」に、自分を見失わずに、前を向いて頑張ってください。

 私も頑張ります。

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