学生による文学部授業紹介

中世文学論演習(日本・ユーラシア文化コース専門科目)

授業紹介:中世文学論演習

この授業では鴨長明の『発心集』を読み進めていきます。『発心集』の中から受講生一人ひとりにある程度の章段が割り当てられ、各自でレジュメを作って授業で発表していきます。

まずは発表準備に関して紹介します。国語の教科書に載っている古文を想像してみてください。これは比較的読みやすくなっていますが、元々は漢字カナ交じりの文章だったりします。これを「翻刻」し、教科書のような分かりやすい「本文」にします。そして、難解な語やキーワードに関して様々な辞書類を調べ、比較し、担当話に対して自分なりに解釈をしていきます。最終的に「通釈」、すなわち現代語訳を完成させます。また、担当話について疑問に思うところやもっと知識を深めたいことに関して「考察」をします。

次に実際の授業を紹介します。発表者がレジュメをもとに発表し、他の受講生がそれに対して質問していきます。一回の授業につき一人一回は必ず発言し、司会者がそれらの意見を踏まえて議論を深めていきます。

このように、発表やそのための準備を経験することで、とても力が付きます。資料の調べ方や考えの深め方などは、普段の講義ではなかなか身に付けづらいことだと思います。自分でじっくりと調べ、考えることができるというのもこの演習の魅力だと思います。

紹介者:矢沢果鈴

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