千葉大学文学部からのお知らせ

柴佳世乃教授が第42回田邉尚雄賞を受賞しました。

2025/12/25 (木)

柴佳世乃教授が、著書『仏教儀礼の音曲とことば─中世の〈声〉を聴く─』(法藏館、2024年2月)により、第42回田邉尚雄賞を受賞しました。

田邉尚雄賞は、東洋音楽研究のいっそうの発展を促し、わが国における学術の発展に寄与するために、東洋音楽に関する研究の奨励及び会員の研究業績を表彰することを目的として、東洋音楽学会により昭和58(1983)年度から実施されています。(一般社団法人 東洋音楽学会のWebサイトより)

受賞理由として、「著者の二十年来の思索のなかでたどり着いた「ことばと音曲とは不可分に結びついている」という観点から、中世の仏教儀礼の実態と歴史的意味を考察し、立体的に理解しようとする労作」であり、「長年の探索によってもたらされた独自の視点と量・質ともに豊かな史資料に基づく精緻な分析と検討、さらには確実な筆致による刺激的な著作であり、田邉尚雄賞に相応しい好著である。」とされています。

受賞理由の全文は、東洋音楽学会HPに掲載されています。
http://tog.a.la9.jp/prize.html

令和7年11月29日(土)に沖縄県立芸術大学 首里当蔵キャンパスにて、第42回田邉尚雄賞授賞式が開催され、柴佳世乃教授が出席しました。

第42回田邉尚雄賞授賞式
第42回田邉尚雄賞授賞式
第42回田邉尚雄賞授賞式
第42回田邉尚雄賞授賞式

柴佳世乃教授のコメント
このたびは、日本の音楽研究を切り拓いた大学者のお名前を冠する「田邉尚雄賞」を頂戴し、あらためて身が引き締まる思いです。拙著『仏教儀礼の音曲とことば―中世の〈声〉を聴く』は、中世文学を専門とする私が、文学や歴史、音楽にわたる諸資料をもとに、古代中世の仏教儀礼には、どのようなことばが、どのように詠唱されていたのか、それらの文化史的意味は何だろう、ということを突き詰めてまとめたものです。800ページ弱、1.2キロのこの本は、資料編も含めておよそ30の章から成っています。一番大変だったのは、「この本全体で何が言えるか」という、私の現在地を示すことでした。この賞は、私のむしろ未来に頂戴したものと考えております。試行錯誤しながら編み出した、このやり方や方向性で進めて良いよ、というありがたい後押しをいただきました。仏教儀礼のことばと音曲がどのように絡み合っているのかの解明、そして難問中の難問である、失われた読経音曲の復元に向けて、自分なりにチャレンジし続けて参りたいと存じます。

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