文学部シラバス 2010年度|シラバス

学科 史学 授業コード 科目の種別 専門
単位数 2 期別 後期
曜日・時限 火4    
授業科目 人種・エスニシティー史論演習 b
授業科目
(英文名)
Seminar on History of "Race" and "Ethnicity" b
担当教員 栗田禎子
履修年次 2,3,4
教室 演習室15
副題 スーダンにおける「民族」をめぐって
概要 現在スーダンが抱える諸問題(ダルフール危機、「南北内戦」)は、しばしば人種や宗教の違いに起因するものとして説明されるが、これは事実だろうか。スーダンにおける「人種」や宗教、「部族」「民族」をめぐるさまざまな議論を、外国語論文を含む文献・資料を読み進めつつ、検討していく。
目的 中東やアフリカにおける「人種」や「民族」が、自明の実体ではなく、あくまで歴史的に構成されてきたものであること、すぐれて政治的な性格を帯びたものであることを確認していく。外国語論文を含む文献・資料を読み解く力を養う。
授業内容 1 はじめに:スーダン史をめぐる言説
2 前近代スーダンにおける「民族」をめぐって
3 「フンジュ」とは誰か?
4 「フール」とは誰か?
5 「フール」と「ファルティート」
6 マフディー運動をめぐるナラティヴ:布告集の検討から
7 マフディー運動をめぐるナラティヴ:南部からの視点
8 奴隷出身者をめぐって
9 「アラブ」イデオロギーの形成
10 「系図とは政治である」
11 「飢餓の栽培」
12 スーダンにおける左翼運動の展開
13 マフムード・ムハンマド・ターハーの「第二のメッセージ」論
14 「スーダン人民解放運動」の「宣言」
15 「新しいスーダン」をめざして
履修要件 できれば、前期の「アジア・アフリカ植民地史論 b」を履修していることが望ましい。
教科書・参考書 特になし。授業中に関連文献・資料を適宜配布する。
評価方法・基準 出席・毎回の討議への参加状況30パーセント
期末レポート70パーセント
備考 前期の「アジア・アフリカ植民地史論 b」で概観した問題を、個別テーマに沿って掘り下げる性格の演習である。
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