文学部シラバス 2004年度|シラバス

学科 史学 授業コード 科目の種別 専門
単位数 2 期別 後期
曜日・時限 木4    
授業科目 東ヨーロッパ地域史
授業科目
(英文名)
Area History of East Europe a
担当教員 中澤達哉
履修年次 2,3,4
教室 205
副題 社会編成原理としての「民族」の創出:スロヴァキアを事例に
概要 社会主義体制崩壊後の東欧では、ユーゴ紛争にみるように、ナショナリズムが高揚し、民族問題が噴出している。本講義では、ハプスブルク帝国下のハンガリー王国北部(現スロヴァキア地域)に焦点を当て、民族問題の根源を探る。
目的
授業内容 なぜ東欧で、これほどまでに民族問題が湧き起こるのか。なぜ民族のために命を賭してまで戦うのか。これらを理解するために、本講義は18世紀初頭から1848年革命期のスロヴァキアを事例に、「民族」を近代社会の編成原理として創出しようとした思想・運動を詳しく検証する。
1.前提①:ネイション・ナショナリズム研究の現在
2.前提②:中世後期ハンガリー王国の国家原理と社会集団
3. 転機:対オスマン戦争、ラーコツィ自由戦争
「国事詔書」
4.「民族」の創出①:ローマ法の援用
5. 「民族」の創出②:啓蒙絶対主義:「社団国家と民族」
6. 「民族」の創出③:改革派カトリック:「スロヴァキア人」概念の考案   と「スロヴァキア国民」概念の措定、守護神・聖人、俗語別の公共空間
7. 「民族」の創出④:ロマン主義:「言語と民族」\t
8. 「民族」の創出⑤:福音派:スラヴ主義・チェコスラヴ主義・チェコスロ  ヴァキア主義、祖国、女性表象、俗語別の公共空間
9. 「民族」の創出⑥:神聖不可侵性:「自然権と民族」\t
10.「民族」の創出⑦:進歩性:「市民権と民族」
11.「民族」の創出⑧:1848年革命:社団的正当化、王冠と民族自治
12.「民族」の創出⑨:1848年革命:社団的正当化、帝冠と民族連邦
13.「民族」の創出⑩:新絶対主義:「家父長制と民族」
14.現代への展望とまとめ

履修要件
教科書・参考書 テキストなし。参考書は教場で提示。

評価方法・基準 出席と定期試験による
備考 なし
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